玄武洞は、江戸時代の儒学者の柴野栗山がこの地を訪れ、見事な柱状節理の形状から玄武洞と名付けました。玄武は、中国古代の想像上の動物で、東西南北の四方を守護する四神の一つで、亀と蛇が合体したような動物です。奈良の高松塚古墳の壁画にも描かれています。柱状節理が蛇の鱗模様を連想させます。

玄武洞公園には、上記の四神にちなんだ青龍洞、白虎洞、北朱雀洞、南朱雀洞があります。

なお、英名のbasaltの日本語訳の玄武岩はこの玄武洞から命名されています。

玄武洞が、世界的な重要ジオサイトといわれるのは、京都帝国大学（現京都大学）の松山基範博士が、玄武洞の玄武岩が逆向きに磁化されていることを発見し、1926年に地磁気逆転の可能性を示す論文を発表したからです。その後、古地磁気学が盛んになり、地磁気が逆転を繰り返していることが判明してきました。

最近では、2020年に千葉の「チバニアン」の地層から、「直近の地磁気逆転である松山－ブルン地磁気逆転では約2万年間にわたって地磁気が不安定あったこと」※が発表されました。

　※国立極地研究所　https://www.nipr.ac.jp/info/notice/20200902.html

玄武洞は、山陰海岸ジオパークの中に位置し、地球の不思議を体感でき、皆さんのジオパークの扉を開くきっかけになるおすすめスポットです。

また、玄武洞の入り口には、玄武洞ミュージアムがあります。ミュージアムには、レストラン＆カフェ、菓子工房、但馬のお土産＆ミュージアムショップ、各種体験コーナーが併設されています。

詳しくは、【公式】玄武洞公園ホームページをご参照ください。

玄武洞ミュージアムはこちらをご参照ください。